神経眼科

ゆっくりものがダブって見える複視について(sagging eye症候群)

最近注目されている「サギングアイ症候群」について

みなさん、こんにちは。

ここ数年、私はサギングアイ症候群(Sagging Eye Syndrome)に関する勉強会によく参加しています。

今回の日本眼科学会や斜視学会でも、国際医療福祉大学の後藤先生の講演を何度も拝聴しました。

👁️ サギングアイ症候群とは?

この病気は、70歳前後の方に多くみられ、

「いつからか分からないけど、ものが二重に見える」という症状で受診されることが多いです。

原因は、眼窩(目の周りの組織)の弾性繊維が年齢とともに緩むこと

その結果、目を支えるバランスが崩れ、物が二重に見えるようになるのです。

👓 外来での対応

これまで私たちは、二重に見える症状に対して、

プリズム眼鏡(メガネのレンズに三角形のプリズムを入れる方法)で調整してきました。

外来では週に1回ほどプリズム眼鏡を処方しますが、

「処方しすぎでは?」と思っていたものの、

今回の学会で「間違っていなかった」とホッとしています。

🏥 手術という選択肢も

後藤先生は、手術で改善する方法も紹介されていました。

当院ではまだ手術は行っていませんが、必要な場合は専門施設をご紹介します。

💬 まとめ

• サギングアイ症候群は、年齢とともに起こる「目の支えのゆるみ」が原因

• プリズム眼鏡で見え方が楽になることがあります

• 状況によっては手術という選択肢もあります

「ものがダブって見える」と感じたら、我慢せずにご相談ください。

早めの対応で、日常生活がぐっと楽になりますよ✨

大津市本堅田 ひの眼科クリニック 院長 樋野泰一