低侵襲緑内障手術(MIGS)の治療成績なかなかいいです。
当院での低侵襲緑内障手術(眼内トラベクロトミー)の半年間の治療成績まとめてみました。
当院では半年前のR1.12から早期、中期緑内障のある方の白内障手術時に緑内障手術も併用しています。
対象 R1.12~R2.5までの半年間の連続症例20眼(全症例という意味です)。
内容 白内障手術時に隅角にある房水の排水口である線維柱帯を切広げるだけです。
排水口の目詰まりが改善すると眼圧が下がります。
結果 無治療時平均眼圧が22.7 緑内障点眼下で18.2であったのが、手術後最終平均眼圧が13.1まで下がりました。
緑内障点眼本数も平均1.6が0.21まで下がっています。
師匠である京都府立医大の森先生に勧められて半年前から始めたのですが
白内障手術にトラべクロトミーをちょこっと追加するだけでこれだけ眼圧が下がるなら十分検討に値すると思います。
術後前房出血に伴うスパイクという眼圧上昇などの合併症と呼べるものもありませんでした。
白内障手術をするだけでも眼圧は平均1程度下がるのですが、ここまでいい成績がでるとは始める前は思っていませんでした。
ただやはりこの手術の無効例や緑内障重症例はトラベクレクトミーというハイリスクハイリターンの手術をするべきなので、その際は京都府立医大に紹介させていただいております。
結論 早期、中期緑内障の方が白内障手術をする際には、ちょこっと緑内障手術(眼内トラベクロトミー)を併用するのが、いい結果を生んでいます。