神経眼科

複視(動眼神経麻痺)の患者さんが几帳面に記録をくれました。

この前急に物がふたつに見えるといって来院された患者さんがいました。

物が2つにみえるのには大きく分けると2つに分かれます。一つは片眼でみても2つに見える場合で、これは乱視だったり白内障だったりします。もう一つは片眼でみると大丈夫だけど、両眼でみると物が二重に見える、これが複視と呼びます。

複視を起こす疾患はいろいろあるのですが、今回の患者さんは片眼の眼瞼下垂、複視(外転はできる)を認めたので、動眼神経麻痺を起こしていました。動眼神経麻痺の場合、散瞳もきたしていると脳動脈瘤を起こしている可能性があるので、一度頭部MRIをとって脳動脈瘤がないか調べる必要性があります。この方はMRIで動脈瘤など大きな疾患はありませんでした。脳の微小梗塞があったのかもしれませんね。微小梗塞が原因の場合、3か月ぐらい経過をみていくと改善していく場合があります。そう説明して経過みていくと患者さんがご自身の回復の経過を写真をとって、症状と合わせて報告いただけました。複視があって、経過をみている方はご参考にしてください。目の写真もきれいに撮っていただき、経過を丁寧に説明いただいた患者さんに感謝です。