屈折、近視、遠視 角膜

近視進行抑制はオルソケラトロジー?マイオピン?焦点深度拡張型ソフトコンタクト?

近視進行抑制に取り組みだして一年。構想段階で半年、実際に始めてから数か月たちました。

果たしてマイオピンは効果が実証できるのか、自分でも実感したいのですが、やはり2年ぐらいみてみないと効果は実感できないです。日本ではシンガポールの小学生に対するデータほどいい結果はでないのですが、7施設共同でしたデータでは近視進行抑制は20~30%の効果はでるそうです。数年点眼しないと結果はでませんね。地道に続けていきます。

一方オルソケラトロジーはマイオピンよりは進行抑制効果が高いのかもしれません。眼軸長の進行抑制は30~50%と本当によいです。マイオピンとの併用でさらに効果がでます。なにより遠方がみやすくなるので喜んでもらいやすいです。オルソケラトロジーとは夜間に特殊な形のハードコンタクトをすることで、角膜のカーブを矯正して視力を改善する方法です。

オルソケラトロジーは中程度近視(-4)までの乱視の少ない方がいい適応なのですが、本日受診した装用一か月後の子は―3.5とぎりぎり適応の子でした。視力も両眼0.08だったのが、一か月後に0.9まで改善していました。なにより喜んでもらえていました。ただオルソケラトロジーは感染を起こさないことが大前提です。緑膿菌感染を起こしてしまうと治療が継続できないのはもちろん、視力が低下することもあります。オルソ親御さんの管理のもとで、感染対策は十分にしてねと言い続けて経過みています。

ヨーロッパでは焦点深度拡張型ソフトコンタクトも近視進行抑制の治療効果をみとめられています。日本ではまだはっきりしたデータはでていませんが、EDOFのソフトコンタクトレンズがそれにあたります。中学生になって自分でコンタクトを管理しだしたらこれもありかもしれません。

まとめ。近視の進行抑制は現時点ではオルソ+マイオピンが最強。次にオルソ。その下がマイオピン。EDOFソフトコンタクトはまだ効果が不明。