「前眼部OCTの世界〜見えない部分を見える化する最新技術〜」
みなさんこんにちわ。今日は最近導入した前眼部OCT CASIA2についての話です。
1. 前眼部OCTとは?
•簡単な説明:OCTは光を使って目の構造を断層的に撮影する技術です。前眼部OCTは、目の「前の部分」、つまり角膜、前房、虹彩などを詳細に観察できます。
•「目のCTスキャン」のようなもので。目の構造を見える化する機械です。
2. どんなことがわかるの?
まずは角膜の状態、角膜の厚みや変形具合、乱視の成分がわかるので、円錐角膜やLASIK後の評価などに役立ちます。
次に前房の深度や角度が一目瞭然なので、隅角が広いのか狭いのか(狭いと緑内障発作を起こしやすい)が誰の目で見てもわかるので
風邪薬や睡眠薬で緑内障発作が誘発されやすいのか判断の目安になります。
緑内障の診断や管理において重要です。
最後に虹彩や眼内レンズの位置異常もわかるので、外傷や手術後の確認にも応用されます。
3. 患者さんにとってのメリット
•痛みなし、短時間: 非侵襲的で、数秒で検査が完了します。
•病気の早期発見: 見た目ではわからない微細な異常を発見できます。誰の目にも定量化できるのが強みです。
•安心感: 検査結果を画像で見ながら説明を受けられるため、治療方針に納得しやすい。
4. 実際の活用例
睡眠薬を内科で処方される際に閉塞隅角か開放隅角か聞いてみてと来られた患者さんがおられました。
このかたは閉塞隅角の方だったので、白内障手術をして隅角を広げてから睡眠薬を安心して飲んでいただけるようになりました。
他にも乱視の強い方で前眼部 OCTをとってみると円錐角膜が見つかり、HCLを使って進行予防をすることができた方もおられました。
5. 最先端の技術が私たちの目を守る
•前眼部OCTを導入した事により、より患者さんにわかりやすくはっきりした形で病気を説明できるようになったので
納得感を持って治療を受けてもらえるようになりました。
定期検診の中で前眼部OCTを活用して、早期発見・早期治療を目指しましょう。