帯状疱疹の経過観察は小まめに。
今回経験した帯状疱疹を起こした経過です。
VZVというヘルペスウィルスは小さいときに感染をおこします。そうすると体の中の神経にヘルペスウィルスが住み着きます。神経にすむウィルスが体調が悪い時に表面にでてきて活性化し病気をおこします。目に関係するのは三叉神経第一枝で、それは頭の頭皮、額、まぶた、鼻の一部に携わります。帯状疱疹にかかると、まずは皮疹がおこり、ピリピリ痛みがはしります。次に皮膚があれます。体の帯状疱疹はそれでおわりですが、三叉神経第一枝では皮膚病変発生からのタイムラグがあってから目の症状が現れてきます。その順番は1帯状疱疹が鼻までかかります(顔の上部の片側にブツブツと痛み)。2眼瞼ヘルペスが発生(瞼の腫れ) 3、結膜炎と偽樹枝状病変、星芒状病変(白目充血)発生、4、虹彩炎(かすみ、眩しい)5、続発緑内障(かすみ増強)6、桐沢型ぶどう膜炎(網膜剥離を起こす重篤な疾患)の順に発生します。
今回の症例では
1)帯状疱疹の発疹が鼻の根元までかかると目にも病変が来やすいという報告があります。これもありました。
2)眼瞼ヘルペス発生
3)次回3日経過後受診時には白目が赤い、角膜周辺部偽樹枝状病変が発生
4)次回3日後受診時虹彩炎発生。
ここまでで今回の方は止まりました。眼圧上昇が起こったら、次に桐沢型ぶどう膜炎を覚悟します。
帯状疱疹はタイムラグで色々病状が追加されるので、小まめに経過見せてくださいね!